中部盲導犬協会の見学会に行ってきました
BASEYと一緒に点字用紙を活用してレターセットや紙袋を制作している視覚障がい者施設のパートナー「ひまわりの会」に、盲導犬のユーザーあきさんという女性がいます。盲導犬の名前はスイフト、女の子のゴールデンレトリバーです。昨日、盲導犬スイフトの故郷である中部盲導犬協会の見学会に行ってきました。
参加者は70名の小学生の子どもたちと私一人。子どもたち、この人だ~れ?と私を見つめる様に私自身ちょっと笑ってしまいました。見学会では盲導犬訓練士さんから、視覚障がい、盲導犬の一生、訓練の方法などについて説明があり、ただいま訓練真最中の訓練犬はる君とアイマスクをして実際の歩行を見せてくださいました。
見学会の後は、訓練犬はる君と一緒に一般道路での歩行体験をさせていただきました。訓練士さんも隣につき、はる君がしっかりと誘導してくれているのは分かっていても、何も見えない中歩くのは恐怖でしかなく、ずっとへっぴり腰。トラックや車の通り過ぎる音を情報として聞き取る余裕は全くなく、はる君とつながっているハーネスだけが頼り。はる君は、小さな段や前から人や車が来て危なそうなとき、横断歩道や路上駐車をしている車の手前で必ず止まり、前に障害物があるよと教えてくれます。そして驚いたのは、私が「オッケー」と前に進む合図を出してもはる君は歩き出さず、目を開けて見てみると前から大きな車が近づいて来ていました。そこは細い道で歩道がないので、そのまま歩き続けていたら車とぶつかってしまっていたかもしれません。ユーザーの指示に従うように訓練されているけれど、その指示に従うと危険だと盲導犬自身が判断すると、ユーザーの指示には従わずユーザーの身を守る行動を取るのです!その健気さに感動して、つぶる目尻から涙を流して歩きました。無事に協会に到着した時、はる君の頭と顎下をワシャワシャワシャ~としたい衝動に駆られましたがグッと我慢して、はる君、ありがとう!と伝えたら、はる君はとても誇らしげでした。あと5カ月、訓練を続け試験に合格したら盲導犬としてデビューです。スイフトもこうして訓練を受けて立派な盲導犬になり、今あきさんと一緒に歩み続けているんだな、と胸が熱くなりました。
点字用紙のペーパーアイテムの制作を通じて、これからも盲導犬を応援し続けたいと思います!
吉井 由美子